マラソンの次はこれ!ランナーこそトライアスロンを始めるべき理由

トライアスロン

皆さんは「トライアスロン」と聞いて、どんなイメージを持ちますか? 「鉄人(アイアンマン)」「ストイックすぎる」「自分には縁遠い過酷な競技」……そんな風に思われるかもしれません。

だがしかし!もしあなたが日常的にランニングを楽しんたり、既にマラソンなどに挑戦されているのであれば、あなたはすでに半分トライアスリートです

この記事ではランナーにとって、トライアスロンは難易度が高いスポーツでないどころか、ランナーこそ挑戦すべき競技だということをお伝えできたらなと思います。

  1. そもそもトライアスロンってどんな競技?
    1. トライアスロンの主要な距離一覧
    2. 基本となる「エンジン」はすでに完成している
      1. 長時間の有酸素運動に必要なエンジンのベースができています!
      2. 「ゼロからのスタート」ではない
    3. 決して飽きることがない速くなるための試行錯誤
      1. ギアの多さがこだわりと楽しさをましてくれます
      2. 限られた時間をどう練習に使うか?
      3. ライフスポーツとして楽しめる
    4. 「怪我の予防」と「全身の最適化」
      1. クロストレーニングによる「全身の連動」
      2. リカバリーの効率化とトレーニング強度の維持
      3. 「削ぎ落とす」から「作り上げる」体型へ
  2. トライアスロンの「ここが大変!」と、挑戦への第一歩
    1. スイム:水への恐怖と「諦める勇気」
      1. 初レースでの体験談「溺れかける恐怖」
      2. 家族のもとへ元気に帰るまでがレース
      3. ただ「クロール一本」で道は開ける
    2. 機材スポーツである自転車はコストもリスク高い!
      1. 落車のリスク
      2. 自転車機材が高い..
    3. 「時間・お金・労力」という三権分立
      1. リソース配分の難しさ
      2. 「準備と片付け」という裏の種目
      3. 大会のエントリー費用が高い..
  3. それでも挑戦する理由
      1. 1. 「バラバラの点」が一つに繋がる瞬間
      2. トラブルさえもあとから振り返ればいい「思い出」になる
      3. 「無事に帰宅する」という、地味で最高の幸せ
  4. ここまで読んで、ちょっとでも「やってみたい!」と思ったあなたへ:大会の申し込み方
  5. おまけ:実は四種目?
  6. 最後に

そもそもトライアスロンってどんな競技?

レースはこんな感じで始まるイメージがありますが、最近はローリングスタートが多いです

「トライアスロン」と聞くと、真っ先に「鉄人レース(アイアンマン)」を思い浮かべる方が多いかもしれません。トライアスロンとは スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(走行) の3種目をこの順番で、連続して行う競技です。

そして有名な「アイアンマン」は数あるカテゴリーの中でも最大級の距離です。ただ実際には、初心者でも挑戦しやすい短い距離から、丸一日かけて挑むロングまで、多様な選択肢が用意されていますのでご安心(?)下さい。

トライアスロンの主要な距離一覧

トライアスロンにはアイアンマン以外に各競技の距離が異なる三種類のレースがございます。ランナーの皆さんにとって馴染みのある「ラン10km」や「ハーフマラソン」の距離を基準に見ると、意外と自分に合ったレベルが見えてくるはずです。

レース名称スイムバイクラン総距離特徴・イメージ
スプリント0.75km20km5km25.75km初挑戦に最適!1.5〜2時間で完走可
スタンダード1.5km40km10km51.5km最も一般的。「ハーフマラソン」の感覚
ミドル1.9km90km21.1km113.0km「フルマラソン」に近い持久力が必要
ロング / アイアンマン3.8km180km42.195km226.0km究極の挑戦。最後は「フルマラソン」!

トライアスロンには短い距離(スプリント:25.75km)から、オリンピック・ディスタンス(51.5km)、そしてアイアンマンまで多様な距離設定があります。自分のレベルに合わせて「スモールスタート」できるのも魅力です。私はオリンピックディスタンスからデビューをしましたが、フルマラソンよりはレース時間が短く、正直フルマラソンの方がきつく感じた気がします

そして今回は、なぜランナーにこそトライアスロンがおすすめなのか。一体何を言っているだ?と思われるかもしれませんが!その理由を実際にランナーからトライアスリートになった私の視点も交えて紐解いていきます。

基本となる「エンジン」はすでに完成している

トライアスロンは、スイム(泳)・バイク(漕)・ラン(走)の3種目の有酸素構成されますが、すべて有酸素運動です。有酸素運動であるからこそ、ランナーに取って有利と言える理由がございます。

長時間の有酸素運動に必要なエンジンのベースができています!

フルマラソンやハーフマラソンの完走経験、あるいは日常的なジョギングで培った「心肺機能」は、3種目共通の強力なエンジンになります。各種目はあくまで有酸素運動なのでランニングという競技を経験していることで、ある程度エンジンは鍛えられており、それはトライアスロンをする上での大きなアドバンテージになります!

「ゼロからのスタート」ではない

スイムやバイクの技術は練習で後からでもつけることはできますが、数時間を動き続ける「基礎体力」は、一朝一夕には身につきません。そのベースをただマラソンなどの長距離やレースを経験されているランナーはすでの基礎体力やベース持っている為、ゼロからトライアスロンを始める人と比較しても圧倒的に有利なのです。

その最後を締めくくるのは「ラン」です。一番体力的に追い込まれている時に、最後に来るのはランニングなのです。ランニングを得意とされる皆さんが最後に勝負できるのがランニングなのです!トライアスロンの最後がスイムだったとすると私はトライアスロンをやってません!

決して飽きることがない速くなるための試行錯誤

ランニングにおいても、フォーム改善やシューズ選び、練習、リカバリなどなど、より速く快適に走るための試行錯誤が欠かせないと思いますが、トライアスロンは、その難しさというか楽しみというか奥深さがが3倍というか、それ以上になります!

ギアの多さがこだわりと楽しさをましてくれます

ここは機材スポーツである自転車競技が追加される影響が特に大きいのですが、レースに必要なギアの種類が増えます。 スイム、バイク、ラン、各種目で、どんなスイムスーツを選び、どんなバイクに乗り、どんなホイールを使い、どんなシューズで走るか……。ギアの選択肢の幅は他のスポーツとは比較になりません。つまりトライアスロンではそんな自分が選んで使う道具の幅が他の一般的なスポーツより、選択肢が圧倒的に増えるのです。そしてそのギアの選択がレースでのパフォーマンスに大きな影響を及ぼすのです。

トライアスロンのおけるバイクイメージ。実際はみんなトライスーツ姿ですが。

特にバイク、ホイール、ランニングシューズなどのギアは日々進化を続けています。もちろんそんな最新ギアを身に着けていないと楽しめない訳では決してないです。どちらかというと近年自転車関係の機材価格の高騰もあり、機材が安くない分、早いサイクルでギアをアップデートしていくのは難しいです。ただ、自分に合ったお気に入りのギア、デザインが気に入ったギア、最新テクノロジーの詰まったギアや探し出し、アップデートし「いかに効率よく進むか」を設計するプロセスは、自分のこだわりを追求したい方にはたまらない面白さがあるはずです。

限られた時間をどう練習に使うか?

ただ忘れてはいけないのが、結局ギアがどれだけ進化しても、基本的に大事なのは自分のエンジン(心肺)自分の足(筋肉)です!これだけはどんなスポーツも変わらないはずです。さらにもっと言えばレースで忘れてはならないのが最後まで諦めない心!(笑)ただそれらを鍛えるには基本的には練習です。

その自分のエンジンや足やメンタルを鍛えて、より速くなるためには単に3種目を練習するだけでなく、「どの競技を重点的に取り組むのか?」「苦手なスイムを底上げするか、得意のランをさらに伸ばすか?」といった戦略が必要になります。

全ての種目を完璧に練習するのは不可能..じゃあどうするか考える..

その戦略を実現するための練習時間の使い方は、ある意味「勉強」や仕事における「プロジェクト管理」など、皆さんが普段取り組まれているものに近しいものがあります。仕事も趣味も無限に時間とお金をかけられる訳ではないはずです。戦略や目標(大会でのタイムとか)に向けて、忙しい毎日の中でどう時間を作って、どんな練習するのか、それを考えて実践するのがトライアスロンの大変なところであり、同時に面白いとこであるとも言えます。

ライフスポーツとして楽しめる

「トライアスロン=若くて体力がある人のスポーツ」というイメージがあるかもしれませんが、実際の平均年齢は意外と高めです。

大会会場に行くと驚くのが、子育てが一段落した40代から60代、さらにはそれ以上の層が非常に多いこと。むしろ20代・30代の方が少数派に感じることすらあります。 これは、この競技が単なる若さや爆発的なスピードだけでなく、「持続力」や「経験値」、そして「自己管理能力」がモノを言うスポーツだからだと言えます。

実はトライアスロンの大会って、ゼッケン(やふくらはぎのペイントなど)でその人の年齢や年代が分かるようになっていることが多いんです。 そのため、レース中にバイクやランで涼しい顔をして自分を「ぶち抜いていく」大先輩方の背中のゼッケンを見て、「この人60代なの!?」と勝手にビビるなんて経験を何度もします(笑)。

そんな強靭な先輩方の背中を追っていると、「年齢なんてただの数字でしかない(年齢を理由に『できない』なんて口が裂けても言えないな)」と、身をもって実感させられるのです。

また、トライアスロンには「3種目あるからこその柔軟性」があります。 仕事や育児が忙しい時期はランをメインに、少し膝に違和感がある時はスイムに集中するなど、その時々の自分の環境や体調に合わせて、細く長く付き合っていける。 まさに一生をかけて攻略しがいのある、「究極のライフスポーツ」と言えるのではないでしょうか。

「怪我の予防」と「全身の最適化」

ランニングは誰でも手軽に始められる素晴らしいスポーツですが、同じ動作を何千、何万回と繰り返すため、どうしても膝や腰に負荷が集中しがちです。 「もっと走りたい」という向上心が仇となり、オーバーワークによる怪我で走ることを諦めてしまう……。そんなランナーを、私はこれまで何人も見てきました。

しかし、トライアスロンという「複数種目」の視点を持つことで、ランニング特有の弱点を克服し、より長くスポーツを楽しむためのリスクヘッジが可能になります。

クロストレーニングによる「全身の連動」

スイムやバイクを練習に取り入れる最大のメリットは、ランニングでは使わない筋肉を刺激できることです。特定の部位だけに頼るのではなく、全身をバランスよく使う感覚が養われることで、結果としてランニングフォームの安定にも繋がります。

リカバリーの効率化とトレーニング強度の維持

一つの種目を突き詰めようとすると、疲労が蓄積した際に行き詰まってしまいます。しかし、トライアスロンなら「足が重いから、今日はスイムで心肺機能を追い込もう」といった柔軟な調整が可能です。 使う筋肉を切り替えながら心肺への刺激を止めない。この「種目の分散」こそが、怪我のリスクを最小限に抑えつつ、高いトレーニング強度を維持するための秘策にもなります。

「削ぎ落とす」から「作り上げる」体型へ

ここで少し、体型の話をさせてください。 マラソンを極めようとすると、体はどんどん無駄な脂肪を削ぎ落とし、細くなっていきます。箱根駅伝のランナーをイメージすると分かりやすいですが、シリアスなランナーほど、ランニングに特化した「線の細い」体型になっていくのが一般的です。

これが悪いわけではありませんが、上半身の筋力も一緒に落ちてしまう側面は事実としてあります。 一方、トライアスロンはスイムで上半身も存分に使うため、全身に程よく筋肉がついた体型になりやすいのが特徴です。「走るための体」から「動ける体」に変えていけるのもこともまた、トライアスロンがもたらす隠れたメリットだと感じています

写真はあくまでイメージです!

トライアスロンの「ここが大変!」と、挑戦への第一歩

トライアスロンは特にランナーの方には始めやすく、少しでも経験がある方にはおすすめのスポーツと説明してきたものの、トライアスロンは決して「楽な競技」ではないことも確かです。むしろ、ランニング単体よりもハードルを感じるポイントがいくつかありますのでそれも正直にお伝えしようと思います。私が実際に直面した「大変さ」も含めて..

スイム:水への恐怖と「諦める勇気」

「後から練習すればなんとかなる」とは言ったものの、陸を走るのが得意なランナーにとって、スイムが最大の鬼門になるケースは多いです。自分の周りでトライアスロンをされる方もそうでした。自転車は漕げば進みますが、水の中は勝手が違います。 実際、バイクよりスイムに苦手意識を持つトライアスリートは非常に多く、お恥ずかしながら私も今でもその一人です。

初レースでの体験談「溺れかける恐怖」

デビュー戦のことは今でも忘れません..。初めて大会の湖で泳いだ時、足がつかない恐怖からちょっとしたパニックにも陥りました。 試泳の時から心拍が上がって、実際にウエットスーツを着て泳ぐのが二回目だったこともあり、思ったように全然体が動かなかったことを覚えています。そしてレース開始後、ウェットスーツを着ているので沈まないはずなのに、押し寄せる波と周囲の熱気に圧倒され、わずか数百メートルの間に3回もライフセーバーの船にしがみつきました。

「あかん、本当に溺れる……」

心底そう思いましたが、そこである種の見切りをつけました。「タイムなんてどうでもいい。自分のペースで、生き残ることだけ考えよう」的な感じで。冷静にスイムスキップ(スイムを飛ばして次の競技に進むこと。完走にはなりませんが、大会によっては競技を続けることもできます)をするべきとも思いましたが、数週間後に別にミドルの大会を予定しており、これをスキップしたら、絶対に次のレースもスイムで終わってしまうので、なんとしてでも泳ぎ切りたいと思ったのです。 結果、なんとか完泳。あの時、パニックを乗り越えてフィニッシュした自分を今でも誇りに思っています。ただこれは無事だったから良かっただけの話で、お手本にはしないでください汗

家族のもとへ元気に帰るまでがレース

スイムはみんなぶつかり合いながら泳いでます

同時に痛感したのは、「危ないと感じたらリタイアする勇気」の大切さです。 私たちには、人それぞれ、待っている家族がいます。「安全に家族のもとへ帰ること」こそが、どんなリザルトよりも優先されるべき絶対のゴールです。本当に危険だと感じたら、手を挙げて救助を求める。その判断ができることも、トライアスリートとしての実力だと私は考えています。

ただ「クロール一本」で道は開ける

ただ、必要以上に怖がる必要もありません。トライアスロンのスイムで基本的に必要なのは「クロール」だけです。 私も小学生の頃に少し習っていた程度のレベル(当時から平泳ぎすら習得できませんでした……)でしたが、形さえ思い出せばなんとかなりました。他の泳ぎに浮気せず、クロールだけに目標を絞ることで、習得の難易度はグッと下がります。実際私も心肺機能をランニングで鍛えてあった分、長い時間泳ぎ続けること自体はハードルは高く感じませんでした(フォームがいいかはまた別ですが..)

なので自分の体験談からも言える通り、スイムが苦手な人に取っては非常にハードルが高く感じるのは事実ですし、始めは恐怖があるはずです。自分も体験してきたのでよくわかります。ただ同時に練習を重ねることで克服できることでもあると思います。さらに、レースで着用するウェットスーツは驚くほど浮力があります。「プールで水着で泳ぐよりも体が浮いて楽に泳げる」という魔法の装備があることも、ランナーの皆さんに伝えておきたい安心材料です。

機材スポーツである自転車はコストもリスク高い!

私は社会人になってから本格的に自転車(ロードバイク)を始めましたが、やってみて痛感したのは、楽しい反面「危険も隣り合わせである」という事実です。

落車のリスク

自転車はシンプルに落車(自転車で転ぶこと)した時にリスクが非常に大きいです。自転車は車ほどじゃなくとも、それなりにスピードがだせます(時速40キロくらいまでなら下りでもすぐに出るはずです)。恐ろしい話スピードが出ていなくとも、なにかにぶつかって落車して打ちどころが悪いと大きな怪我につながります。整備されたサイクリングロードがあるところはいいですが、基本は車道を走らないといけません。しかも薄いサイクルウェア一枚で、車やバイクと同じ流れに乗る。そんな環境で万が一の接触や転倒が起きた際のリスクは、ランニングの比ではありません。

自転車は転んだ時に怪我のリスクが高め..私も落車の経験はあります。ヘルメットは必須です。

ただ必ずしも外に出ないと自転車のトレーニングができない訳ではありません。世の中にはスマートトレーナーと言って家の中で自転車のトレーニングができるトレーニング道具があります。そういった機器も値段が高かったり、騒音があったりと違う課題はあるものの(笑)、基本的に安全に自転車の練習をすることができます 。そして室内なら事故の心配もなく、効率的に追い込めます。

ただ、天気の良い日に風を切って外を走る爽快感は、何物にも代えがたい快感です。これはやればやるほどロードバイクを辞めづらくなるほどです。なのでリスクを理解した上で、安全に配慮しながら楽しむことが長く続けるコツかもしれません。

自転車機材が高い..

「自転車(ロードバイク)はとにかくお金がかかる」というイメージ、これは半分正解で半分は間違いだと気づきました。

意外と色んなギアが必要です

 ランナーが厚底のカーボンシューズを欲しがるのと同じで、ハマればハマるほど「より軽いフレーム」「より速いホイール」「より軽い〇〇」が欲しくなります!笑。最初は「数十万円の自転車なんてあり得ない!」と引いていたのに、調べていくうちに「この自転車このコンポとホイールが付いて◯十万円か、お得だな!」「このホイール◯十万するけど、性能の割に安いかも?」と感覚が麻痺してくる(実際に買えるかは全く別!)……これがいわゆる「自転車沼」です。私もなんだこの土地狂った界隈は…と思いましが、気づいた時にはもう遅かったです。もちろん全員がハマるわけではないのでご安心下さい!

とはいえ、最後は…というか始めから大事なのやっぱり「自分の脚」です。繰り返しになりますが、自転車で一番大事なのは機材ではなく、漕ぎ手である自分の脚。であること忘れずに!

高価な機材がモチベーションを爆上げしてくれることは間違いなしですが、高価な機材がなければ楽しめないわけではありませんし。逆に高価な機材が合うくらい自分のレベルを上げていくつもりで。余談ですが、レースでも自分よりいい自転車や機材を使っているたちを抜いていくのはちょっと気持ちいいです(性格悪い?)

近年が社会情勢の影響も受け、機材の高騰が止まりません..ただ同時に機材の進化は凄まじく、最近のエントリーモデルは昔に比べて非常に高性能になっています。なのでまずは手頃な一台やギアから始めて、自分の成長に合わせて機材をアップデートしていくのもおすすめです。そしてそんなプロセスもまた、トライアスロンというの中の「バイク」という競技の楽しみの一つです。

*厳密に言うとトライアスロンで必要になるのは主にトライアスロンバイクやTTバイクと呼ばれるもので、一般的なロードバイクと異なるのですが、そうった細かい話は一旦置いておきます。

「時間・お金・労力」という三権分立

正直に言います。3種目やるということは、練習メニューも、必要な装備も、遠征費用も、そしてレース後の疲労も……単純計算で「増える」ということです(笑)。

ランニング1種目だけに取り組んでいた頃に比べれば、間違いなく「時間・お金・労力」のコストは上がります。これがトライアスロンの最大のデメリットと言えるかもしれません。

リソース配分の難しさ

今まで1種目に100%注げていた練習時間を、3種目で分け合うことになります。 「走る時間が減って、ランのタイムが落ちてしまうのではないか?」という不安や葛藤は、多くのランナー出身者が直面する問題です。限られた時間の中でどうパフォーマンスを維持するか、というシビアな現実があります。もちろん今までのように時間がかけれられず伸び悩んだり、タイムが落ちていくことも普通に起こり得るのです!汗 ただ必ずしも練習時間を長く取らないと伸びない訳ではないので、そこは練習の工夫次第であることを忘れずに。

「準備と片付け」という裏の種目

特に大会前後のバタバタは、マラソン遠征の比ではありません。これは本当に面倒です!

トランジションバッグ:バイクやランの道具を入れておきます。ただ実際はこんな無造作に置かれてないはず笑
  • 事前の準備: バイクの整備、パッキング、大量のギア確認。
  • レース後: 疲れ果てた体での撤収作業、大量の洗濯。
  • 雨天の試練: トライアスロンは雨天決行です。レース中の泥と雨でびしょ濡れになったバイクや機材を片付けて帰り、家に帰ってまた汚れを落としていく時のあの「辛さ」は、経験者にしかわからない過酷さがあります……w。などなど

大会のエントリー費用が高い..

ランナーの皆さんなら、フルマラソンのエントリー費(1万円〜2万円程度)でも「最近高くなったなぁ」と感じることがあるかもしれません。しかし、トライアスロンの世界はさらにその上を行きます。

大会の規模や距離にもよりますが、一般的なスタンダードディスタンス(51.5km)で2万円〜4万円、アイアンマンともなれば10万円を超えることも珍しくありません。これに加えて、先ほど触れた「JTU登録料(約4,000円〜5,000円)」も毎年必要になります。

「え、ハーフマラソンの距離を走るだけで、新品のカーボンシューズが買えるじゃないか!」

正直、最初はそう思いました(笑)。ただなぜそんなに高いのか?冷静にイベントのシステムとして分析してみると、この価格設定には納得せざるを得ない理由があります。

  • 水上の安全確保: 泳いでいるランナー(スイマー)一人ひとりを見守るライフセーバーや救助艇の配置。
  • 広大な交通規制: 40km〜180kmもの距離の公道を封鎖し、多くの人員を配置するコスト。
  • 巨大なエイドと設備: 3種目分の補給食、広大なトランジションエリアの設営。

これだけのインフラを数時間(あるいは丸一日)占有して、安全に「遊ばせてもらう」ためのコストだと考えると、この金額は決して「ぼったくり」ではないことに気づかされます。むしろこんなトライアスロンという競技を運営してくれる方々やボランティアの方々にとても感謝する気持ちになるはずです。

それでも挑戦する理由

これほどまでに「時間・お金・労力」のコストを払い、時に「割に合わない」とすら感じるこの競技に、なぜ多くの人が魅了されるのでしょうか。

1. 「バラバラの点」が一つに繋がる瞬間

スイム、バイク、ラン。本来バラバラだった3つの種目を自分なりの戦略で一つに繋ぎ合わせ、フィニッシュラインを越える。その「やり遂げた」瞬間に、それまでのすべての苦労がいい「思い出」へと一気に書き換えられてしまうのです。

「練習も準備も、あんなに面倒だったのに……」

そう思うからこそ、ゴールした時の達成感は大きく、深く心に刻まれます!

トラブルさえもあとから振り返ればいい「思い出」になる

正直に言えば、一瞬の達成感だけでは、支払ったコストの元は取れないかもしれません(笑)。 でも、レース中に脚が攣ったり、予想外のバイクトラブルに見舞われたり……。そんな思い通りにいかない出来事や、そこで揺れ動いた感情の一つひとつが、時間が経つほどに「あの時は大変だったな」と笑って思い出せる、かけがえのない財産というか体験になります。つらい経験を乗り越えて強くなる面もありますし。

また、個人競技でありながら、共に練習したり同じ過酷なコースを共有する「仲間」の存在も、実は大きな支えになっています。

「無事に帰宅する」という、地味で最高の幸せ

色々書きましたが、私にとって一番「地味に嬉しい」瞬間は、実はレースの華やかな場面ではありません。

  • レースを無事に終え、機材をきれいに片付ける
  • 近くのお風呂でゆっくりと疲れを癒やす
  • そして、待っている我が家へ無事にたどり着く

「今回も暑くてしんどかったけど、なんとかやり切れた」 「練習不足で不安だったけど、無事に帰ってこれた」

そんな安堵感を噛み締めながら、冷静な自分がその結果を受け止めている一方で、もう一人の自分が「次はどの大会に出ようかな?」とエントリーボタンを探している……。難しいことは考えず、この不思議なループを繰り返してしまうのが、私がトライアスロンを辞められない、理由なのかもしれません。

ここまで読んで、ちょっとでも「やってみたい!」と思ったあなたへ:大会の申し込み方

「よし、まずは一度挑戦してみよう!」 そう思っていただいた方へ向けて、具体的なスタートラインの立ち方をまとめました。

規模の大小はあれど、基本的には全国どの県でも大会は開催されています。まずはご自身の住んでいるエリアの大会情報を検索してみてください。とりあえずJTULumina(ルミナ)のホームページを見てみるのもおすすめです!

疑問点回答・アドバイス
大会はいつ開催される?主に5月〜10月の温かい時期がシーズンです。
*4月や11月に行われる大会もございますが少なめです
情報はどこで探す?Lumina(ルミナ)」などの専門サイトJTU(日本トライアスロン連合)」の大会カレンダーをチェックするのが一番確実です。
参加費用はどれくらい?距離によりますが、2万〜5万円程度が目安です。高いです。レースの距離が長くなればなるほど高くなります…。
初心者はどの距離から?まずはスイムの距離が短い「スプリント(スイム750m)」や、「オリンピックディスタンス(スイム1.5km)」から始めるのが王道です!

ここで、ひとつだけ重要な注意点があります。 それは、自宅から自転車で直接行ける近所の大会でなければ、基本的に「車での移動」が必要になるということです。ロードバイクや大量の機材を運ぶため、車でのアクセスが前提になる(電車等で運ぶのは初心者にはハードルが高い)という点は、事前に考慮しておいてくださいね。

おまけ:実は四種目?

トライアスロンには、種目間の着替えや準備を行う 「トランジション」 という時間があります。

  • T1: スイム → バイク
  • T2: バイク → ラン

実はこのトランジション、界隈では「第4の種目」と呼ばれるほど戦略性が求められるエリアなのです。

ここでいかにスムーズに機材を整え、次の種目へ向けて「身体のスイッチ」を切り替えるか。着替えや準備のタイムも、しっかりレース全体の記録に含まれます。 つまり、「ランニングで苦しい思いをしてタイムを1分削る」のも、「トランジションの無駄をなくして1分短縮する」のも、リザルト上はまったく同じ価値があるということです。

単なる運動の組み合わせではなく、「いかに効率よく3つのセクションを繋ぐか」を事前に計画を立てて実践いくプロセスは他の競技にはなかなか無い要素であり、トライアスロンならでは面白さが詰まっています。

最後に

ここまでつらつらと書いてきましたが、正直なところ、トライアスロンをランナーなら「誰にでもおすすめできる競技」だとは思っていません(笑)。

準備は多いし、お金もかかる。リスクもあるし、何より疲れます。私自身、この競技をいつまで安全に続けることができるのかもわかりません。ただ、その「割に合わない大変さ」があるからこそ、これほどやりがいのあるスポーツであることもまた事実です。

ですが、すでに走るベースができているランナーの皆さんであれば、トライアスロンへ挑戦するハードルは想像以上に下がっているはずです。世間一般の「鉄人」というハードなイメージほど、実際の難易度は高くありません。この記事を通して、この競技の底なしの奥深さと面白さが少しでも伝われば幸いです。

「トライアスロンをやっている」と言うだけで周りからちょっと変人に思われる可能性もありますし、私自身、レース中や練習中に「一体自分は何をやっているんだろう……」と我に返ることも無いわけではありません。

でも、まあ細かいことは気にせず!(笑)純粋にこの競技の面白さに気づいて、一緒に挑戦する仲間が増え、このスポーツ全体がもっと盛り上がっていけばいいなと思っています。

以上、ランナーに向けたトライアスロンのおすすめでした!

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